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まずは、福山さんが音楽を始められたきっかけからうかがいたいのですが……。 |
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| 福山「 |
母が結婚した時にピアノを嫁入り道具として持ってきまして……。親戚にも音楽をやっている人がいたし、オヤジが音痴なことを除いては、わりと音楽一家という感じでした。僕は5歳の時からピアノを習い始めたので、その流れで小学生の頃はピアノ、中学の時からギターを弾いていましたね。
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では小さな頃から音楽教育を受けていた? |
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| 福山「 |
ピアノを習う前から、テレビのアニメやヒーローものの主題歌を勝手に弾いていたんですよ。それを見ていた両親がピアノを習わせようと思ったようです。ですからバイエル(ピアノの教則本)より耳コピの方が先でしたね。とうとう譜面を見て演奏するというのはできなかったなぁ。ピアノを習っている時も、先生に何度か弾いてもらって耳コピしていましたから。
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中学生の頃からギターを始められたとのことですが、当時のロックやポップミュージックといった音楽に目覚めたきっかけはなんでしたか? |
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| 福山「 |
僕は今43歳なんですが、中学生になるもっと前――僕が小学生の頃は、テレビでマカロニ・ウェスタンの映画をよくやっていたんです。それを見て、ああいう音楽を作りたいと思いました。ロックミュージシャンではなく、映画音楽の作曲家になりたいとずっと思っていたんですね。エンリオ・モリコーネ(イタリアの作曲家。『夕陽のガンマン』『荒野の用心棒』など、数多くのマカロニ・ウェスタン映画の音楽を手掛ける)の音楽に憧れて、ギターを買いました。
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モリコーネからエレキギターにいく人は、あまりいないんじゃないですか(笑)。 |
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| 福山「 |
いや〜、モリコーネの曲って実は、ギターのオンパレードなんですよ。「ああいう音が出したい!」と思って。中学に入ると、みんなが聴いているようなロックやポップスに触れるようになって――ビートルズには影響を受けましたね。それからは当時のロック少年がみんな通るような、当たり前の道を歩んだように思います。
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その頃からギターとボーカルを両方やってらしたんですか。 |
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| 福山「 |
ビートルズが好きだったので、ギターやベースを弾きながら歌うのは普通だと思っていましたね。当時――70年代半ばはフォークもありましたしね。ハードロックを聴くようになってからは、歌といってもサイドボーカル、コーラスまでで、次第にギターひと筋になっていきました。
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70年代後半はハードロックが全盛で、ジミー・ペイジ、ジェフ・ベック、エリック・クラプトンといった三大ギタリストを始め、ギター・ヒーローも沢山いた時代ですよね。 |
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| 福山「 |
ステージでいうと向かって右側――いわゆるカミテ(ギタリストはここに位置することが多い)に立っていたかったんですよ。真ん中にいる奴(ボーカリスト)より、右にいる奴の方が威張っているような感じがする時代でしたね。バンドでもボーカルが抜けてしまったら、仕方なく歌うようなパターンが多かった気がしますね。
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ハミングバード(アニメ『マクロス7』の劇中に登場するバンド、Fire Bomberの楽曲を担当)でデビューされた時は、ギターだけでなくボーカルも担当されていましたよね。 |
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| 福山「 |
それは、ハミングバードでデビューする前、作詞家の福山恭子(福山氏の奥様)から、「あなたうまいんだから、自分で歌いなさい」といわれたのが一番の理由ですね。自分では半信半疑だったんですけどね。それから、ボーカリストは作詞もするものという固定観念があったんですが、僕は詞を書くのがどうも苦手でして。作詞が福山恭子、作曲が福山芳樹コンビになっています。 |
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では続いて、今回の楽曲『真赤な誓い』についてうかがっていきたいと思います。ポップでありながら、かなりストレートなロックに仕上がっていますが、これは原作の漫画をご覧になった印象からきているものなのでしょうか。 |
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| 福山「 |
原作を読んで感じたんですが、主人公が近頃では珍しいくらいストレートな奴じゃないですか。今時こういう真っ直ぐな性格は、恥ずかしいと捉えられてしまうこともあるんでしょうけど、敢えてそれをきちんと、格好良く表現したいと思ったんです。今回、何度かに分けて9パターン提出させて頂いたんですが、最初に作った曲のテンポを上げたものが採用されています。
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テンポを速くしたのは、そういう要請があってですか? |
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| 福山「 |
ええ。非常にアップテンポな曲も提示していたんですけど、1曲目を速くしてみて欲しいとのお話がありまして。僕としては、この曲はもっとドッシリとしたイメージだったので、最初は「え〜、この曲を速くするのぉ!?」と思ったんですが、コンピュータでテンポを185(bpm。1分間における1拍の数。つまりこの場合、1分間に四分音符が185個入ることになる)にしてみたら、ちょうどアニメで使われるサイズ――90秒に収まったんです。
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この曲はAメロ、Bメロ、サビというシンプルな構成ではないので、テレビサイズに収めるのは結構大変だったんじゃないかと思いますが……。サビ始まりで最後にもう一度サビを繰り返すと、大概90秒をオーバーしてしまいますよね。 |
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| 福山「 |
逆にサイズの制限があったぶん、いろいろとおもしろい構成を試せましたね。頭のフレーズが2回あって、一番最後、サビの部分にそのメロディを3回繰り返している。100秒あったらたぶん4回繰り返していると思うんですけど、3回でくどくなり過ぎずにバシッと終われているので、良かったなぁ、と。
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レコーディングでは、ギターはご自分で弾かれるとして、リズム隊はどういう方々だったんですか。 |
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| 福山「 |
いつも一緒にやっているメンバーと、ですね。ドラムの麻生祥一郎はハミングバード時代からのつき合いですし、ベースのてつろうも昔からの知り合いです。彼は本当は歌い手でギタリストなんですが、僕は彼のベースが大好きなんです。
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ではレコーディングの手順もいたってノーマルな感じで……? |
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| 福山「 |
それが……この曲のレコーディングでは、ギターを、それもベーシックなトラックではなくて、ハモリフレーズやオブリ(装飾的なフレーズのこと)から先に録音したんです(通常、マルチトラックレコーディングに於いては、ドラム、ベースといった、リズムを先に収録する)。ギターをストリングスのように、和音として聴きながら作業をしていきました。とにかく曲のテンポが速いので、ドラム、ベース、ギターだけですとコード感が出にくいな、と。でもちょっとパンクっぽさも出したかったので、普通はキーボードやストリングスが受け持つようなパートを、半ば意地になって全部ギターで弾きました。そういえば歌も、リードよりハモやコーラスを先に録りましたね。僕はクイーンが好きだったので、コーラスワークやギターオーケストレーション的なアレンジは大好きなんです。
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確かにギターのフレーズや音色に、ブライアン・メイ(クイーンのギタリスト)的な感触を感じる瞬間がありましたね。 |
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| 福山「 |
でもドラム、ベース、ギターというロックバンドの最低限の編成――トリオでの演奏ということで、どこか隙間というか、生々しさも残っていると思います。ギターのリズムトラックなんかは、さっきもいいましたけどパンクっぽくというか、荒々しく弾いてますんで。早くライブで演ってみたいですね。
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ところで、オープニングの映像をご覧になっての、福山さんのご感想は……? |
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| 福山「 |
映像と曲、そして詞がシンクロしていて、非常に嬉しかったです。それにしても眼というか、絵の印象というのはやっぱりスゴイです。僕らの考えた曲が広がって、時にまったく新しい意味あいを持ってきたりする。音が元来持っていた意味すら変えてしまうような威力がありますからね。映画音楽家になりたかった僕としては、音と絵の融合というのは、とても興味のあることですし。
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では最後に、メッセージを頂けますか。 |
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| 福山「 |
自分が作曲・アレンジ・歌……とやった楽曲がシングル盤になるのは久しぶりなので、すごく誇らしいというか、嬉しく思っています。詞の内容はかなり主人公に沿ったものになりましたが、これは僕と福山恭子がやりたいことと遠くないので、それも非常にありがたかったです。主人公の絶対諦めない気持ちっていうか――ある意味欲張りなんですよね。あれもこれもという感じで――ああいう理想を持った奴がいるっていうのは、嬉しい人もいるんじゃないかと思います。応援歌というわけではないんですが……ぜひ、こっ恥ずかしいくらい、燃えて、聴いてください!
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ライブツアー“真赤な誓い”を始めとした、福山芳樹さんの最新情報は
http://www.fukuyama-yoshiki.net/ |